2023年11月8日 11:30
4組の現代アーティストが特別史跡を舞台に新作を発表「アートサイト名古屋城2023 想像の復元」11月29日より開催
名古屋城を舞台としたアートプロジェクト「アートサイト名古屋城2023 想像の復元」が11月29日(水)〜12月10日(日)に開催される。
戦災で焼失してしまった名古屋城は、実測図やガラス乾板が残されていたことで精度の高い復元が実現したといわれる。その際、専門家たちの知識や想像力で、発見・発掘された断片をつなぎ合わせ、欠片を補完したことがあったのではないだろうか。服部浩之がキュレーターを務め、4組のアーティストが現在も続く復元作業からインスピレーションを得て、名古屋城で作品を展開する。
例えば、本丸御殿の中庭を掃除する「手入れ」に着想を得た玉山拓郎は、屋外で発光する大型インスタレーションを建築家コレクティブ「GROUP」と制作。寺内曜子は「私たちは世界の部分しか見ることができない」という前提のもと、全体像や大きなつながりを想起させるミニマルな作品群を茶室に提示する。また、丸山のどかは、二之丸庭園にかつてあった営みや情景を時代背景から想像しつつ写しとり、その状況を別の素材や形に変換して彫刻作品で表す。名古屋城の築城以前から存在し樹齢600年といわれるカヤノキに着目した山城大督は「香り」をテーマとしたプロジェクト型作品を展開する。