【特別寄稿】多くの皆さんのミニシアターへの温かい思いを受けとめて、本日再開します! ユーロスペース支配人 北條誠人
果たして自分たちの仕事はどう見られているのか。社会から置いていかれている小さな産業になってしまっていないか。そんな疑問を心の片隅に追いやって仕事を続けてきていたのかもしれません。好きな映画を上映できていればいいと。
ですから、今回の多くのかたからのミニシアターへの応援は、私たちの今までの仕事の見直しを嫌でも強いてきます。「ミニシアター・エイド基金」や「仮設の映画館」が若い映画監督や配給会社のメンバーなどによってすぐに立ち上がって進んでいったこと。「Save the Cinema」の運営に若い世代の人たちが参加してくれていること。もしクラウドファンディングや署名に若い人たちが参加してくれていれば、ミニシアターのこれからは若い文化にもなっていくのではないかと期待しています。
私が今回のことで一番学んだことはこの“若い力”。そして一緒に動いていく“協同の力”。これがなければ、たぶん全国のミニシアターは生き残ることはできなかったでしょう。
多くのかたがたからの応援の声を帆にいっぱい受けて、今日からの上映再開の海に漕ぎ出していきます。はたしてその海はどんな海なのかはまったく予想ができませんが、これからは私たちの海図を作りながら進んでいくことになります。