山岡信貴監督×片桐仁、熱き“縄文トーク”の果てに「アートいらない」宣言?
片桐は縄文時代をモチーフにしたTシャツ(JOMO-T)のデザインを手がけたことがきっかけで、土器や土偶に興味が沸いたといい、実際にワークショップで火焔土器づくりに挑んだそうだ。
「土器は天才アーティストがつくった“作品”じゃなくて、実は何世代も厳然たるルールでつくられたメイド・イン・ジャパンだった。僕らが知らない倫理観が生み出した宇宙みたいなものを感じた」(片桐)。
この発言に大いにうなずく山岡監督は、「触ってみると、見ていたのと全然違う。縄文はやっぱり“立体”」だと力説。「アートって、いらないんじゃないかって。今はぶっ飛んだアイデアや、価値観を変えるアート的なものがいろいろ出てきている」と語ると、片桐も「実はアートという言葉はすごく嫌い。でも、他の言葉がないし、それ(アートという言葉)で納得してくれる人も多い」と持論を展開していた。
なお、本作のナレーションはコムアイ(水曜日のカンパネラ)が担当しており、山岡監督は「彼女がしゃべると、1万年前もふわっと感じられる。ちゃんとした人だと(笑)、年表が浮かんでしまうし。『あいまいに喋って』『滑舌悪くして』とお願いした」と裏話を披露していた。