華やかな美人画が勢ぞろい! 『上村松園と美人画の世界』が開幕
山種美術館では1月3日(金)〜3月1日(日)まで、同館が広尾に移転して開館してから10周年を迎えた記念特別展として『上村松園と美人画の世界』が開催される。
生涯にわたり美人画を描き続けた日本画家、上村松園(1875〜1949)。京都府画学校を卒業後、早くから頭角を現した松園は、江戸や明治の風俗、和漢の古典に取材した女性像を描き、文展や帝展など数々の展覧会に出品を重ね活躍した。
美人画の名手として高く評価され、1948(昭和23)年には女性として初めて文化勲章を受章。「一点の卑俗なところもなく、清澄な感じのする香高い珠玉のような絵こそ私の念願とするところのものである」と語った松園が描き続けた気品ある美人画は、今なお多くの人々に愛されている。
山種美術館の創立者で初代館長の山﨑種二(1893〜1983)は、松園と親しく交流しながら作品を蒐集。《蛍》《砧》《牡丹雪》などの代表作を含む計18点の作品は、山種美術館が所蔵する屈指の松園コレクションとして知られている。
同展では、そんな松園の作品全18点を約3年ぶりに一挙公開。
また、松園と同時代に活躍し「西の松園、東の清方」と並び称された 鏑木清方や、その弟子の伊東深水の美人画、さらに村上華岳、小倉遊亀、橋本明治などが手がけた美人画の名品も紹介する。