太陽光が遮られている間は、どのようにして発電しているのでしょうか。
このことは、“直達光”と“散乱光”の違いにより説明できます。太陽が出ている間は直接地表まで達する直達光が強いので、太陽光発電では大量の電力を発電することが可能に。一方、雲が太陽光を遮っていると直達光はほとんど届きませんが、雲内部で反射するなどして地表まで達する散乱光が増加します。曇りの日でも紫外線による日焼け対策が必要なように、太陽光はきちんと届いているのです。
雲の陰ではなく、建物や電柱による日陰の影響はどうでしょうか。直達光が遮られると発電力が落ちるのと同じように、建物や電柱による日陰でも太陽光発電は発電量を落とします。しかしある実験により、遮られ方によって減る量に変化が見られることがわかっています。
太陽光発電は、それぞれのパネルがいくつかの回路でつながっている状態。1つの回路に3枚のパネル、3つの回路で計9枚のパネルにより太陽光発電を行った場合、1つの回路に属する3枚に日陰を作るより、3つの回路を横断して3枚に日陰を作ったほうが発電量は少なくなるのです。このように日陰の作られ方によって発電量が変わるので、設置の際には設置業者としっかりシミュレーションして場所を調整することが大切です。