「汚れがあった」「思ったより小さかった」どんな服なら返品可能?
洋服を買う場合、多くの方は試着をしてサイズを確かめているはずです。そのうえで、サイズを間違えることは、重大な過失に該当することとなるでしょう。ですから、返品はできないと考えられます。試着せずに買ったのであれば、なおさら重大な過失があったと認定されるでしょう。
ただ、試着後に店頭に出ていない未開封の同一商品を、店側が別途用意してサイズミスが生じた場合には、その際の確認のしかたによっては、錯誤を主張して返品ができる場合もあり得ます。
■汚れや破損があった場合の民法上の原則
汚れや破損があった場合には、先ほどお話しした錯誤の主張が法律上可能です。
また、店側としては、当然、汚れや破損がない完全なものを引き渡す義務がありますので、その義務を怠ったことを理由に返品することも可能です(民法415条等。但し、アンティークショップや古着屋で洋服を購入する場合には、このような原則は当てはまらない可能性があります)。
しかし、汚れや破損を購入後に見つけた場合には、汚れ具合や破損の状態によって、明らかに購入前についたと証明することができないこともあります。
特にタグを切ってから気づいた場合には、購入後にこのような事態が生じたのではないかという疑いが残ります。