犯罪を重ねる親の介護を拒否したい! 子は親を「介護しなければ」いけない?
介護は子が親にする最後の恩返しといわれますが、実情は甘いものではありません。認知症ともなれば、「手に負えない」ことが多く、困り果ててしまいます。
高齢化が進むなかで、介護の必要性は高まっていますが、受け入れる側の体制は整っていないようです。
親の介護を拒否したいHさん
介護について悩んでいるのが、50代男性のHさんです。彼の父親は窃盗などで犯罪を重ねており、つねに頭を悩ませられてきた存在。疎遠になりほとんど連絡もとっていませんが、最近病魔に倒れ、親戚から「息子に介護を頼みたい」と話していると伝えられました。
様々な場面で「ネック」となってきた父親の介護をすることについて、Hさんは強い抵抗感を持っており、関わりを持ちたくないと考えているそう。しかし周囲には「お前が面倒を見るべきだ」「子供としての義務を果たすべきだ」という声もあり、思い悩んでいます。
Hさんは介護しなければならないのでしょうか?あすみ法律事務所の高野倉勇樹弁護士にお聞きしました。
介護しなければいけないのか?
高野倉弁護士:「自分で介護する必要はありませんが、経済的援助(扶養)をする必要はあります。