結成10周年 弦楽合奏団「石田組」8300人の観客が熱狂した武道館公演レポート到着
既に予定の終演時間を越えていたが、いつもの石田組のコンサートと同じように贅沢なアンコールが始まる。まずはヘスの「ラヴェンダーの咲く庭で」。非常に愛らしい旋律の小品であるが、組長以下組員一同は明らかにディープ・パープルのテンションのままステージに戻ってきてしまったようで、何ともチャーミングな演奏。「銀河鉄道 999」(タケカワユキヒデ)では何千というスマホの灯りが武道館を照らし、「ありがとう」(いきものがかり)を演奏する前に石田はしっかり「ありがとう」と胸にプリントされたTシャツに着替えて出てくる。アンコールのラストは、今年遂に再結成を果たしたオアシスの「ホワットエヴァー」。左右のキャノン砲から金銀のテープが放たれ、石田組の武道館公演は終了した。
今回の公演、クラシックのコンサートからすれば派手過ぎるという声も上がるだろうか。ここに書き連ねたように、確かに普段では味わえないような楽しさに満ちた公演だった。
ヴィオラの生野正樹がMCの中で、今回のコンサートがどれくらい特別な場なのかについて真摯な言葉で語りかけていた。クラシックの演奏家はこれほどショーアップされた舞台で演奏することはまずない。