日本文化と柔道の父を敬愛するカンヌ国際映画祭総代表が紡ぐ、情熱の半生記『黒帯の映画人』が10月10日に発売
大勢が関わる映画産業と、己と向き合い精神修養を重ねる武道は、どのように響き合うのか。
自身の半生を振り返るこの自伝的エッセイでは、柔道の歴史、柔道の精神、嘉納治五郎とその時代、さらには三島由紀夫の切腹の衝撃など、ときに著者は、柔道という枠を超えた近代日本文化論を展開する。一方で、「姿三四郎」をはじめとする黒澤明作品や、溝口健二や是枝裕和といった日本の映画監督について触れるとともに、タランティーノとの交流など、映画人としての興味深いエピソードも満載だ。
柔道を縦糸に、映画を横糸に織りなされる本書は、柔道愛好家の共感を呼び、シネフィルにはたまらない一冊となるだろう。
「柔道家・嘉納治五郎の生きざまが生粋の映画人を生み出した」役所広司
サンプルページ
2017年、第70回カンヌ映画祭のレッドカーペットにて
日本語版に寄せて
第一章初めての受
第十五章結末はまだ編集していない(幕間休憩)
目次
日本語版に寄せてティエリー・フレモー
第一章 初めての受
第二章 《鏡開き》
第三章 嘉納治五郎
第四章 スポーツへの情熱
第五章 故きを温ねて新しきを知る
第六章 生きている実感
第七章 講道館
第八章 日本における自死
第九章 帯
第十章 いざ外国へ
第十一章 技について
第十二章 初めての大会
第十三章 柔道着
第十四章 揺らぐ王者
第十五章 結末はまだ編集していない(幕間休憩)