【幻冬舎・話題の本.com】ペットの命を救う高度医療を徹底解説『もしものためのペット専門医療』特設ページOPEN!
初期の段階では飼い主が見ている範囲では異常は感じられませんが、病気が進むと、心不全などが起こりやすくなり、最終的には肺に悪影響が出て酸素濃度が低下し、命に関わるようになります。
僧帽弁閉鎖不全症は主に小型犬や中型犬に多い(特に高齢)心臓病で、大型犬ではあまり起こりません。犬の心臓病の9割を占めるといわれています。一方で猫にはこの病気はあまりみられません。
「僧帽弁閉鎖不全症」の症状
初期の症状は5〜6歳が最も多いと言われていますが、この段階ではあまり目立った症状は起こりません。
症状が進行してくると、散歩に行くのを嫌がったり、食欲が落ちる、呼吸をするときに苦しそうな様子をする、呼吸が苦しくて夜眠れないなど、目立った異変も増えてきます。
さらに進行すると、毛細血管から血液の液体部分が漏れ出して肺胞の中に溜まる状態である、肺水腫になります。ここまで進行すると、その後は1年ももたないともいわれています。
僧帽弁閉鎖不全症を早期発見するには、定期検診をしっかり受けて、そこで心臓の音を丁寧に聞いてもらうことが重要です。
「僧帽弁閉鎖不全症」の診断
問診や聴診器で雑音を確認したうえで、診察では心拍数や呼吸数などを計測します。