2023年2月9日 10:00
日本の伝統と歴史を誇る工芸品の販売に特化したEC事業を展開。売上の1%を工芸産地へ寄付するプロジェクトも開始しました。
松澤氏の前職は、アマゾンの「ホーム事業部」のシニアバイヤーでした。展示会を回ったり、組合や金融機関からの紹介でベンダーやメーカーを訪問したり、2,000社を越えるメーカーを開拓したそうです。家具から雑貨まで、一通りの家庭用品が集まって来ると、次第にニッチな工芸品に目が向き始めました。
「国内の工芸品産地をくまなく回って、窯元や工房で話を詳しく聞くうちに、品物の精緻さや美しさ、職人やメーカーのこだわりに感銘を受ける一方で、産地の厳しい現状に直面しました。工芸品の生産額は、1980年代半ばのピーク時から30年で5分の1に減り、インターネットが盛んになった現在でも、EC分野でどう売ればいいかわからないと悩んでいる姿です。
この長い歴史に培われた優れた文化を絶やしてはいけないと、40歳を過ぎてから思いが募るようになりました。そこで工芸品の素晴らしさを伝えながら、背景を理解して購入してくれる人たちにきちんと届けて残していきたい、作り手や産地に貢献できる事業をしたいと思ったのが起業の動機です」(松澤氏。以下コメントは同様)
「日本工芸堂」で扱う商品の1つ、江戸切子
2022年9月からは、売上の1%を工芸産地へ寄付するプロジェクトも開始しました。