【幻冬舎/著者インタビュー】 91歳、現役医師の著者が語る「他人本位」のススメ
そうしたことを「自分史」として書き残すのも意味があるのではないかと思ったのです。
――戦時中の体験はとても興味深いものに思えます。
両親は2人とも学校の先生をしていて、私は本家の長男に生まれました。ですから子ども時代はかわいがられましたし、生まれ故郷はのんびりとしたところでした。
小学4年生のとき、両親ときょうだい7人で満州へ渡りました。子ども心に覚えているのは、戦時中の報道は日本が勝った勝ったというものばかり。終戦直前にソ連が侵攻してくるまではとくに激しい空襲も経験しませんでした。
その頃、私もいずれ軍人になるものだと思っていましたから、戦争が悪いという考えもなかったのです。
アメリカが日本に対して経済制裁を行い、石油の輸出が禁止されたことでやむを得ず戦争を始めたのだと聞かされていましたし、欧米列強が中国や東南アジアの植民地支配をしていた時代ですから、日本はアジアを解放して「大東亜共栄圏」をつくろうとしている、だから「正しい戦いなのだ」と教え込まれていました。
ーーーーーー以上記事一部抜粋ーーーーーー
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