ガーデニングとのコラボレーションで徹底的に「生」にこだわる演劇ユニット・ノックノックス『かいじゅうのまち』上演決定! カンフェティにてチケット発売!
「おなかがすいたぞ、ごはんはまだかー」
「いたずらしてやる、いひひのひ」
「やだやだやだやだ、やりたくないったらやりたくない」
「うおー、がおー、ぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃ」
まるでかいじゅうのように騒ぐ生き物たちに、魔女は頭をかかえました。そしてとうとうがまんができなくなった魔女は、彼らを森へと追いはらってしまったのです。魔女のすみかは静かになりました。ですが一日がたち、二日がたち、魔女は森の様子が気になってしかたがなくなりました。こっそり様子を見に行ってみると、森では生き物たちが泣いたり叫んだり大騒ぎ。魔女はふたたび頭をかかえてしまいました。
そんな時、近くをだれかが通りかかります。それは人間の親子でした。
知らないうちにこの森に迷いこんでしまったのでしょうか、おびえる子供をお母さんが抱き、そんなふたりを安心させようと、お父さんが必死に馬をはしらせます。魔女ははじめて人間を知り、家族を知りました。それからというもの、魔女は生き物たちの面倒を見させるため、人間をさらうようになりました。それもお父さんとお母さんの言うことを聞かない、とびっきりの悪い子をねらって。
やがて森にはかいじゅうのように騒ぐ生き物と、その面倒を見る人間の住む「かいじゅうのまち」