2023年5月19日 16:00
長谷川彰宏個展「I truly feel」を5月23日よりMEDEL GALLERY SHUで開催
そこには時代性と社会性、そして個人の特殊性の全てがあるように思う。
そして大事なところであるが、感動や原体験は、その時の感情や感覚を一つに形容すると、何か大事な事を逃し続けるようなものであると思う。過去の強いそれらは、その後の生き方や世界観を規定するくせに、解釈可能性が低い。
よってタイトルでは形容詞を続けていない。その解釈や意味以上に、“そう、強く私は感じてしまう”ということ自体を一度じっくり味わいたいと思っている。
長谷川彰宏
作品の特徴
ビビットで発光しているような「halation」シリーズは、アクリル板に絵具を表裏に載せることで、光をコントロールし透明感やレイヤーを生み出しています。
それはデジタルディスプレイをみているような感覚に近く、鑑賞者の日常に自然に侵入してきます。
光の画面の色調を、絵の具(アナログ)で表現している仕掛けや紙やキャンバスは絵の具が支持体に浸透しますが、アクリル板の絵の具は絵の具そのものの質感が残り、その異なる絵の具の偶然性が生み出す抽象さは、鑑賞者が自分の感覚を無意識に投影してしまう魅力があります。
「その時の感情や感覚を一つに形容すると、何か大事な事を逃し続けるようなものであると思う。」