くらし情報『9PROJECT 節目の第20回公演で新たな挑戦 つかこうへいが多大に影響を受けた別役実作品から『象』を上演』

2024年4月5日 10:00

9PROJECT 節目の第20回公演で新たな挑戦 つかこうへいが多大に影響を受けた別役実作品から『象』を上演

その9PROJECTが第20回公演の節目に、新たな扉を開ける一作として選んだのは、別役実の「象」です。

つかが著作の中で直接語っているように、初期のつかこうへい作品には別役実からの影響が強く感じられます。特にこの「象」の影響は強く、かつて喝采を浴びた“あの町”に帰りたいと願う病人の熱情は、まさしく「初級革命講座飛龍伝」で、革命の現場に戻ろうとした男・熊田留吉に他なりません。そして戯曲を読み解いていけば、他にも様々なつか作品のモチーフが「象」の中には存在することに気付かされます。ならば、別役作品を“つか芝居的”に創ることも可能なはず…。難解と言われる別役実作品ですが、つか作品との共通点を探りながら新たな解釈で創り上げていくことで、“今”だからこそ楽しめる“熱情”の舞台をお届けしたいと思います。

つかに師事したメンバーだからできる、新たな創造の舞台にご期待ください!あらすじ

男「静かに死んでしまいたいとは思いませんか?」
病人「思わないね。俺はむしろ、死ぬ前に殺されたいと思っている」
男「何故?」
病人「知らん。
情熱的に生きたいのさ」

原爆で焼けた背中のケロイドを人々に見せて喝采をもらっていた病人は、その時の熱情が忘れられず、病床にある今も“あの町”に帰りたいと願っている。

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