2022年12月12日 10:00
三原の作家を知る・味わうpart5 漆 田代明樹男・映像 黒田教裕「物質と記憶」のトレモロ開催
漆と映像がポポロの建築空間で新たな展示空間を生み出す
三原市出身の漆芸家・田代明樹男と、田代と同じく尾道市立大学で教鞭をとる映像作家・黒田教裕が、12月16日(金)からポポロのリハーサル室で展示会を行います。
今回、田代は日本伝統工芸展出品作と、ここ数年取り組んでいるヴィンテージユニットを使った漆塗りのスピーカー・茶道具などの漆作品を出品。
黒田は尾道市から三原市までの瀬戸内海を撮影したものを素材とし、瀬戸内海の特徴ともいえる海面に発生する水面のきらめきを映像表現します。
漆芸家・田代明樹男
映像作家・黒田教裕
漆作品は、乾漆(かんしつ)・籃胎(らんたい)・縄胎(じょうたい)といった技法の違いにより様々な過程の集積がその独特の質感と立体として形作られており、その作品を鑑賞するにはそのものを回り込んで見たり、違う方向から眺めて見ることを必要とします。
様々な視点から見る行為はその時点で作品を鑑賞するための「時間」が生じます。映像作品も同様に「時間」というものがあるからこそ作品として成立する領域です。
どちらも制作に時間を要し、時間というものがあるからこそ成立する見ごたえのある作品となっています。