硬派弦楽アンサンブル『石田組』全国ツアー初日公演レポート到着 !
チェロの金子鈴太郎はザ・フーのジョン・エントウィッスルというかレッチリのフリーというか、ロックミュージシャンのごとく熱い演奏でアンサンブルを牽引した。また、生野正樹以下ヴィオラが奏でる中音域がふくよかに響いており、所々挟まれる生野のソロも鋭く切り込んできて演奏を盛り立てた。
会場に足を運んだ観客の特権なのでアンコールの詳細は控えるが、本編が終わってからもたっぷりと味わえるのが、石田組のクラシック・エンターテインメント。控えると言ったそばから書いてしまうと、ファンにはおなじみのオアシス・ナンバーを聴くことができた。前半のプログラムが、英国のフォークミュージックとしてノエル・ギャラガーの書くメロディラインと繋がっていく様に不思議な感動を覚えた。
今日の公演を皮切りに石田組は23公演のツアーに出る。もしまだ体験したことのないクラシックファンがいたら、ぜひ近くの公演を探して足を運んでもらいたい。クラシック音楽の伝統と未来をいっぺんに聴くことができるだろう。
TEXT:小崎 紘一/PHOTO:Hikaru.☆
石田組2022/2023 ツアースケジュール
2022年
4月9日(土)東京:かつしかシンフォニーヒルズモーツァルトホール(終了)