【新刊】『東海高校・中学校 カヅラカタ歌劇団の奇跡』(鈴木隆祐 著 駒草出版)
最近ではセットに代わるプロジェクション・マッピングまで活用されています。
もちろん、息子とペアを組み、公演時の丁寧なメイクや早着替えのサポートなどをしてくれる母親たちによる『すみれ会』の存在も忘れてはいけません。
こうして様々な人の力を借りて公演は本格さを増していき、ついには文化祭の一環から独立公演に。そしてチケットも抽選となり、毎公演の定員1500席が埋まるほどの人気を誇っています。
発足から20年経つカヅラカタ歌劇団は、現在もなお観客を魅了し続けているのです。
胸をアツくする、カヅラカタ歌劇団の青春
こうした彼らの物語は2012年にTBS系で『ハイスクール歌劇団☆男組』としてドラマ化され、さらに舞台にもなって天王洲銀河劇場で上演されました。また、中村世子さんの漫画『レビュダン!』(講談社)のモデルにもなっています。
本書で著者はそんなカヅラカタ歌劇団に足掛け5年に渡って密着し、フィクションではなく、ドキュメントとしてありのままの彼らの姿を描こうとします。
そして「なぜカヅラカタ歌劇団がこんなにも多くの人々を熱狂させ続けるのか?」その人気の秘密に迫りつつ、コロナ禍となった激動の2021年の彼らの青春をも目撃します。