『おむすび』北村有起哉、ヒロイン父役は“19歳からの夢”だった「役者として父を超えてやるという…」
娘に対しては異常なほど心配性ですね。ドラマですからその性格をどこかで共感してもらえるように、憎めない部分もみせないといけないと思っています。実際の僕は割とのんびりとのんきなほうなので、父親はそこまで心配するもんかなと想像しながら、それを成立させるために現場でいろいろ試しています。聖人が心配性になった理由が今後描かれますが、やりすぎかもしれないけれど、一本筋が通っていると思っていただけるのではと思います。
聖人と永吉は非常に折り合いが悪く、相当仲が悪い親子です。健さん演じる永吉とはしょっちゅう親子げんかしていますね。監督とも相談してけんかのシーンはなるべく派手にやったほうがいいと、暴れさせてもらいました。親子げんかというのは楽しくてすごく素敵なことなのだなと感じました。
僕の父はもう他界していて、振り返ってみると、生前に親子げんかをしたことがなくて。僕もこうやって親子げんかをすればよかったなと少し感傷的になり、僕にとっては大切なシーンになりました。――阪神・淡路大震災のシーンや、聖人の神戸への思いについて
エキストラさん含め、本当にリアルに学校内の避難所を再現していただきました。ここでなんとか歯を食いしばりながら頑張ったうちの一人ですから、この風景に溶け込めるようにしなければと思いました。