霜降り明星せいや、高校時代のいじめ「自分でなんとかしてみせる」 “大人たち”に頼らず乗り越え
少しずつ円形に脱毛してしまうそんなイシカワの姿に、担任の荒川先生は「まえから気になっていた面談をさせてくれ」と言い、いよいよオカンが呼ばれて三者面談が行われることになった。
「まずい……親にこのような状況になっていることをずっと隠してきたのに」
イシカワはそう思ったが、先生もものすごく不安そうだったので、無理やりにでも面談をなくすのはやめて、しぶしぶ受け入れた。
面談当日、先生と向き合ってもオカンはあまり状況を理解しておらず、「こんなに図太い息子でも急に円形脱毛症になるんですねぇ」と笑い話のように思っているようだった。
しかし、先生はついに重い口を開き、今まで黙っていたことを後悔するかのような目で、「イシカワ、正直に言ってくれ。クラスの友達と上手くやれているか?」と核心に迫る質問をしてきた。オカンは「え?」と意表を突かれたような顔だった。息子は家ではあっけらかんとしているので、まったく気づいていなかったのだろう。
少し間を置いて、イシカワは「もちろん上手くいっています。
いじられてはいるが、お笑いのノリのようにふざけ合っている範疇です」と、思ってもいない嘘をついた。先生は「本当にか?」