『全領域異常解決室』人間の愚かさに翻ろうされた”月読命”(石田ひかり)に訪れた最期「神じゃなくても絶望する」【ネタバレあり】
興玉は、これは≪ヒダル≫の仕業かもしれないと話す。ヒダルとは悪霊の一種で、とり憑かれると空腹感や疲労を覚え、死んでしまうこともあるという。
警察が去った後、興玉と宇喜之民生(小日向文世)は、防犯カメラに映っていた女性は月読命(つくよみのみこと)こと、佃未世(石田ひかり)かもしれないと話す。彼女は月の光の下で時間を操ることができ、人間を餓死させることもできるという。犯行が行われたのは全て月が出ている夜だった。
その後、佃について捜査を進める興玉と雨野だったが、佃が店主を務めるスナックの従業員から、半年前に佃の最愛の娘がSNS上での誹謗中傷により自殺していたことを知る。また餓死した4人はいずれも、佃の娘への誹謗中傷を行っていた人物たちだった。佃の行方を追う中、佃は自らゼンケツに出頭し、4人を殺したこと、誹謗中傷をした人物の情報を得る代わりに、ヒルコとされる国家安全保障会議のメンバー寿正(野間口徹)に協力したことを自白するのだった。
佃は人間を殺したことにより、黄泉送りにすることが決まったが、それは神々の中でも秘匿とされている天石戸別神を誘い出すための罠だった。そしてついに、佃を黄泉送りする時間がやってきたが、そこの現れたのはこれまで、猿田毘古神が宿った岩が神格化した神様「興玉神」