くらし情報『フランスを代表する彫刻家が愛したアトリエ美術館へ。【Nahoのおパリ文化回覧帳 vol.18】』

フランスを代表する彫刻家が愛したアトリエ美術館へ。【Nahoのおパリ文化回覧帳 vol.18】

少しひんやりとした室内は、やさしい光と静寂さに包まれた空気が漂っていました。

彼が精魂込めて作った作品がそのままの状態で置かれているので、

ここには、彼のエスプリが今も変わることなく、存在し続けているような気がします。

フランスを代表する彫刻家が愛したアトリエ美術館へ。【Nahoのおパリ文化回覧帳 vol.18】


フランスを代表する彫刻家が愛したアトリエ美術館へ。【Nahoのおパリ文化回覧帳 vol.18】


それからこのアトリエは、20世紀を代表する芸術家達の交流の場でもありました。

マティス、それからブールデルの弟子であったジャコメッティなど、頻繁に訪れては意見交換し交流を深めていたそう。

別室では、ボザール(美術学校)時代からの作風の経緯を年代とその特徴ごとに鑑賞することができます。 

フランスを代表する彫刻家が愛したアトリエ美術館へ。【Nahoのおパリ文化回覧帳 vol.18】


≪ Télémaque reçu à Pilos par Nestor ≫, 1883

これはブールデルがまだ美術学校時代、22歳の時に作られた石膏像。ギリシャ神話『オデュッセイア』がベース。

あまり知られていない作品のようですが、学生が作ったとは思えないほど完成度が高く、特に空間の使い方が素晴らしいと思いました。

次に、有名なベートーヴェン・シリーズの一部。

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