若手注目株の馬場徹が『七人の侍』をモチーフにした舞台で魅せる
風の中を行くビジュアルイメージのために前と横からサーキュレーターの風を受けている間、重い刀を振りかざすポーズを繰り返し求められても集中力が途切れる様子はない。撮影終了の瞬間、思わずカメラマンはじめスタッフから拍手が起こった。
「殺陣やダンスもふんだんに盛り込まれているアグレッシブな舞台」。撮影後、取材の席についた馬場に本作の印象を聞くと、そんな答えが返ってきた。カツシロウ役については「素直でどこか頼りないけれど、ここぞというときには強い面を発揮する男。劇中で成長も見せますし、演じる者としてはやりがいがありますね。ただ、これまでのカツシロウ役の方と比べて肉体派になってしまうかも……」。と笑う馬場は、現在23歳。
18歳で注目を浴びたミュージカル『テニスの王子様』への出演から5年の間に先述のつか作品を始め、海外ミュージカル作品やストレートプレイなどでも着実に経験を積んできた。少年から青年への変遷は、そのまま役者としての馬場を形づくっている。「芝居を芝居としてやらない、という感覚が段々分かってきました。『テニス~』の時にコンビを組んでいた中河内くんとも久しぶりの共演なので、新しい気持ちで取り組みたい」。