ピナ・バウシュのトリビュート公演を開催! 作曲家、三宅純が語るピナの芸術
三宅はリハーサルを見ること無く、カンパニーサイドからの簡単なキーワードとヒントを基に楽曲を作ったこともあるそうだ。それでも「ピナとコラボレーションができるのは嬉しかった」と当時を振り返って話す。
三宅から見たピナの素顔は「物静かで多くを語りませんが、その目はいつも人を見通すように見ていました。彼女の作品は人の魂を裸にするようなもので、言葉では表現できない感覚や感情を(舞台を通して)伝えられる稀有な表現者だと思います」と穏やかな口調の中にも、ピナへの深い思いが伝わってきた。
ピナ・バウシュの命日に、来日公演で使われていた新宿文化センターで開催される追悼公演。「音楽の捧げものとしてピナに届くような、コンサート単体として成立するものを考えています。映画のエンディングロール『The here and after』を歌っているリサ・パピノーも出演します。前半はレアなフィルム、できればピナ本人のダンスが観られるものを選んで上映したいと思っています」と公演への意気込みを語った。
その生涯をかけて、言葉を要さない芸術を追求してきたピナ・バウシュ。知られざる彼女の姿が見られる特別な公演となるだろう。
取材・文:高橋恭子
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