【ナビスコ杯連載Vol.5】ゴトビとジョルジ、指揮官の共通点
軸がブレないだけでは足りない。両指揮官とも選手交代が早い。前半をビハインドで折り返すと、後半頭からの選手交代はざら(ジョルジーニョは前半での交代も少なくない)。ピッチ上の問題点を修復すべく、次々駒を投入する。ゴトビもジョルジーニョも、ブレない軸とともに、フルキシブルな対処術を身に付けている。
さらに監督の大切な資質のひとつが、負けた時の立ち振る舞いにある。チームが勝っている時に余計なことをする必要はない。連敗続きの時にこそ、監督の器量が試されるのだ。
リーグ戦開幕5試合勝利なしだったジョルジーニョ監督は「上へ行く方法は日々、一生懸命、辛抱強く、努力し続けるしかない。困難を乗り越えた時に大きな未来がある」と語り、リーグ中盤で8試合白星から遠ざかったゴトビ監督は「若い選手はミスも起こす。彼らはミスから学んでいくもの。我々の戦略は長期的なものだ」と言った。ふたりとも選手を敗戦のスケープゴートにしない。
ふたりの指揮官がリーグ戦を受けて、ナビスコ杯決勝でどんな策を講じるのか。ゴトビとジョルジーニョだからこそ、愉しみと言える。
決勝は11月3日(土・祝)、東京・国立競技場にて。
チケットの一般発売は10月20日(土)