奇才ビントレーが放つ新制作バレエ『シルヴィア』が間もなく開幕!
新国立劇場2012/2013シーズンが、舞踊芸術監督デヴィッド・ビントレーの全幕バレエ『シルヴィア』で間もなく幕を開ける。ビントレーが招いた英国バーミンガム・ロイヤル・バレエ団からのゲストで日本でも人気のあるツァオ・チーと佐久間奈緒を含む、全キャストが参加して行われている通し稽古の様子を取材した。
新国立劇場バレエ「シルヴィア」 チケット情報
物語は現代、お互いを信じられない2組のカップルの姿を見かねた愛の神エロスによって、古代ローマ神話の世界に導かれ、大切な感情を呼び起こす温かい結末を迎える。この日は第3幕の大詰めの場面の稽古が行われていた。若いアミンタ(召使)が菅野英男、その恋人シルヴィア(家庭教師)に米沢唯、愛の神エロス(庭師)の八幡顕光と、オライオン(伯爵)の厚地康雄らが所狭しとリハーサルを行い、別日に出演するキャストたちも脇で同じ様に動きを確認していた。ビントレーは穏やかな口調ながら的確な指示で、自ら同じ動きを見せてダンサーたちに教えている。
稽古の合間を縫い、菅野英男に話を訊いた。「もの凄く大変な舞台です!ロシアバレエはある程度自分のタイミングで踊らせてもらえますが、ビントレーの作品は音楽の中に細かい動きが詰まっていて、タイミングが遅れるという事が一切想定されていません」