“ルパン”最新作とパワフルなショーの2本立て。宝塚月組公演が開幕!
シルクハットに長いマントのルパンスタイルが、龍にピッタリだ。令嬢カーラの後見人アルベールとして生活し、怪盗を封印していたルパンが、自らの名誉を守るため、そして愛する人を守るために再び危険を冒していく。公演前に「怪盗だけど、紳士的であることを強く意識したい」と龍が言っていたように、ルパンは誰に対しても冷静でスマートな印象。その中にも秘めた熱がきちんと伝わるように演じている。カーラ役の娘役トップスター愛希(まなき)れいかは、強い芯を持ちながらも、女性としての儚さを表している。
しっとりとした空気が流れるステージで笑いを誘うのが、警部ガニマール役の星条海斗(せいじょう・かいと)だ。ルパンを追い続けるも、うまくかわされて捕まえられないもどかしさを、絶妙な表情や動きで表現して心をくすぐる。憧花(とうか)ゆりの演じるフラヴィ判事とのコミカルなやり取りも見ものだ。
ほかにも、専科から北翔海莉(ほくしょう・かいり)が作家モーリス・ルブラン役で出演し、舞台の空気をピリッと締めている。
一方、第二幕のショー『Fantastic Energy!』は、オープニングからトップスピード!入れ替わり立ち替わりの、まさにめくるめく展開。