10周年を迎える日本初の劇場専属舞踊団Noismが6月、本拠の新潟を皮切りに神奈川、兵庫で記念公演「Noism1×Noism2合同公演 劇的舞踊『カルメン』」を行う。4月3日、芸術監督で振付家の金森穣、副芸術監督でダンサーの井関佐和子が会見を行った。
Noism1×Noism2合同公演劇的舞踊『カルメン』チケット情報
名作オペラでおなじみ『カルメン』を題材に、金森が演出・振付する新作。原作小説とオペラ台本からオリジナルの物語を創作。井関がヒロインのカルメンを演じる。「カルメンの野性性をどこまでつかみとって、彼女が掘り下げられるか。そのためにどんな演出をほどこすか。それが私の挑戦」と金森。
一方の井関はポスター撮影からして大変だったと話す。「カルメンという強い女性を自分なりに表現してみるんですけど、穣さんに『違う』って言い続けられる。最終的には(セットにあった)『土を食べろ』と言われました」と笑った。
本作ではメリメの原作に登場する旅する学者=物語の語り部役に重点をおいたという。「ホセとカルメンの世界から一歩出たところに学者がいる。その学者の中の虚構と現実が波のように押し寄せて、舞台芸術と呼ばれるものの虚構性が現実を飲み込むような形でお届けできれば」