「ドイツ音楽の真髄を体現するコンビ」と名高いのが、ベルリン放送交響楽団と、2002年以来その芸術監督兼首席指揮者を務めるマレク・ヤノフスキ。その両者が3月に来日、全国6都市8公演を巡るツアーを行なう。
「マレク・ヤノフスキ指揮 ベルリン放送交響楽団」日本公演の情報
ベルリン放送交響楽団は1923年創立、東西ドイツ時代には東側に属していたオーケストラだ(現在「ベルリン・ドイツ交響楽団」と改称している楽団が、西ベルリンの放送オーケストラだった)。ヨーロッパの放送局傘下のオーケストラは、放送用の現代曲を次々に演奏するため、さまざまなスタイルの音楽に対応する高い演奏技術を持っている場合が多い。ベルリン放送響も、もともと優れたオーケストラだったのが、ヤノフスキが現在のポストに就任してから、その実力にさらに磨きがかかった。めきめきと評価を高め、多くの楽団が高いレベルでしのぎを削るベルリンのオーケストラ界でのポジションを上げている。
ヤノフスキは1939年生まれのポーランド系ドイツ人。「東京・春・音楽祭」で進行中の、彼が指揮するワーグナー《ニーベルングの指環》チクルスに注目しているオペラ・ファンも多いだろう。