くらし情報『久保田秀敏が本谷有希子の舞台『乱暴と待機』に挑む』

久保田秀敏が本谷有希子の舞台『乱暴と待機』に挑む

と話す。「舞台と映画のDVDを見て、小説も読んだのですが、とにかくまず話自体がすごく面白い。非日常というか、言い方は悪いですがまともじゃない人間たちの絡み合いを描いている。ぼくが舞台でやりたいタイプの作品だなと思いました。ちょっとした人への視点や、緩急のつけ方、表現の幅の出し方がすごくて、演じる側にとっては難しいですね」

久保田が演じる山根役は多田直人(演劇集団キャラメルボックス)とのダブルキャスト。「同じ役ですけど、捉え方も表現の仕方も違いますし、ああ、そういう表現もあるんだと、勉強になります。でも、それをまねしても、ダブルキャストの意味はないので、自分なりの山根というキャラクターを、自分をいかしつつ作りたいです」

やがて、山根と奈々瀬のもとに山根の同僚・番上と、その恋人・梓が現れると、ふたりの奇妙な関係は微妙に変化していく。「山根は、番上くんや梓ちゃんとは違った世界を生きている人で、そんな世の中の見方があるんだなあと、稽古をしながら山根から発見しています」と手ごたえを話す久保田。
「今までやったことない役柄、方法に取り組むことで、自信とか何かが自分の内側からにじみでてきたらと。ぼくは、自分から進んでぐいぐい行くタイプでも、わちゃわちゃ騒ぐタイプでもないのですが、台本さえあれば何でもやれる。

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