日本のアニメ史の中でもエポックメイキング的な作品を数々輩出してきた、老舗アニメ制作会社「トムス・エンタテインメント」。その「東京ムービー」時代に故・出崎統監督が手がけた作品の中から、“ハーモニー”と呼ばれる止め絵ばかりを集めた画集『ハーモニーという世界~アニメが名画になる瞬間~』が8月22日(土)に発売される。
『ハーモニーという世界~アニメが名画になる瞬間~』発売情報
“ハーモニー”とは、背景とセル画が分離した通常のアニメ制作における止め絵と違い、キャラクターを背景と融合させて絵画風に処理したもの。そのシーンを印象付けるために物語のハイライトで突然、効果的なBGMと共に劇画調のカットに切り替わるその光景が、脳裏に焼き付いている人は多いはずだ。出崎監督によるこの演出方法は、日本アニメ界の大発明として、今なお多くのアニメーターがその技法をなぞっているほどである。
本書では、今年で50周年を迎えたトムス・エンタテインメント(東京ムービー)作品の中から、出崎監督が手がけた『あしたのジョー2』『エースをねらえ!』『宝島』『ガンバの冒険』『ベルサイユのばら』『家なき子』6作品にスポットを当て、1枚の絵画としても秀逸なハーモニー画50点を一冊に凝縮。