でも、だからこそ、嘘なく本気でぶつかることで見えてくるものがあると思うので。本気で演じて、この時代のことを知らない方にも、少しでも伝えられたらいいなと思います」。そして、劇団EXILE公演として行われた公演から数えて3度目の参加である小澤。「僕が演じる大滝少尉は、狂犬のようだった男が潜水艦で仲間たちと出会って友情に目覚めていくという役柄。大滝ひとりにもそれだけの物語があるように、それぞれ物語があるので、一人ひとりに注目してほしいし、何度でも観てほしい」とアピールする。
繰り返し上演を求められるのには理由もある。「戦争とか潜水艦の話と聞くと暗いイメージが浮かぶかもしれないですけど、これは若者たちの青春が詰まってる話なんです」と加藤が言えば、小澤も「死を覚悟した人たちがそれまでの日常をどれだけ楽しく幸せに過ごしたか。僕たちが伝えたいのはそこなんです」と強く語る。
ただ史実を描くのではない。若者たちがその時代をいかに生きたかということを熱くリアルに見せてくれるのだ。白石が最後に胸を張った。「『あたっくNo.1』史上最高の舞台にします。ぜひ期待して観に来てください」。
取材・文:大内弓子
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