もしあなたが、コンサートやCDなどで交響曲や管弦楽曲を好んで聴いていらっしゃるとして、いったいどのくらい多くのオーケストラに出会ってきただろうか。ウィーン、ベルリン、ニューヨーク、ロンドン、パリ……東京。各都市に著名なオーケストラは多数あるが、そのリストに中国や韓国をはじめとするアジア諸国のオーケストラはどのくらいあるのかを確かめていただきたい。来日公演が少ないこれらの国々のオーケストラを聴けるチャンスは少ないものの、それぞれが実に個性豊かなサウンドを有し、意欲的な活動を続けているのだ。
「アジア オーケストラ ウィーク 2015」の公演情報
2002年から続いているコンサート・シリーズ『アジア オーケストラ ウィーク』は、そうした国々のオーケストラを招聘し、とかくヨーロッパやアメリカなどに偏りがちな(と、書いてしまおう)来日オーケストラ公演に一石を投じてきた。10月5日(月)から7日(水)の3日間、東京オペラシティ(初台)で開催される今回も、中国と韓国からそれぞれ一団体、そしてやはりアジアの一員である日本からもホスト役として一団体が登場する。
5日(月)に登場する中国国家交響楽団は、かつてカラヤンや小澤征爾らも指揮をした由緒ある中国中央楽団(北京中央楽団)