前節・G大阪戦で敗れた試合後、報道陣の「今年も終盤にチームは下降線に入っているが……」という問いに、主将・阿部勇樹は珍しく感情を露わにした。年間成績を見れば、2位・浦和は19勝8分4敗、1位・広島は20勝5分6敗でともに勝点65。直近5試合の成績も両軍とも3勝1分1敗だ。「今年も……」と言われる状況ではない、というのが阿部の主張だ。もちろん、主将はただ怒っているわけではない。阿部は「それを覆すのが僕たちの責任。しっかりプレーで見ていく」と前を向く。
10月21日に『AFCチャンピオンシップ』準決勝でG大阪が敗れ、『明治安田チャンピオンシップ』優勝クラブが『FIFAクラブワールドカップ』出場を果たすことも、各クラブのさらなるモチベーションアップにつながるだろう。
Jリーグ王座の先に、大陸王者たちとの対戦、そして欧州王者・バルセロナ(スペイン)との決戦があるのだ。
直接対決では浦和が14勝6分7敗と相性がいい。1stステージ第12節でも浦和が4-1と圧倒した。ホームで迎えるFC東京にとって、前節で守備の要・森重真人の負傷交代したのも痛いところ。FC東京は忍び寄るG大阪の足音を遠ざけるため、浦和は2nd優勝へ突き進む広島を年間順位で逆転するため、勝点3を積み重ねるのみ。