この日もインタビューに答えながら、不思議なカードマジックを見せてくれた。取材陣、大喜びである。そんな気さくで楽しい彼だが、最近の日本におけるマジックの扱われ方に憂いを抱いているそうだ。「特にこの2・3年、テレビでは視聴率をとるために、マジシャンを出すことより、種明かしをする時代になってしまいました。すごく残念です。種を知ったからどうなんだ? と思うんです。マジックはネタを買えば出来るんだ、という考えは違う。ギターがあるからギタリストになれるわけじゃない。
僕のショーは道具のことではない。お客さんが観に来て、体験を持って帰る。その体験が、何よりも僕にとって大事なこと。種やネタが大事なのではないということを、ショーを観に来ていただければわかっていただけると思います」。言葉の端々から伝わるのは“マジック愛”だ。
そんな彼が贈るライブ・ステージは「100パーセント、僕の世界から生まれたショー」とのこと。「コンセプトから内容、演出、音楽の編集、映像作り、全て僕がプロデュースしています」。『THE SECRET』とタイトルを冠した新作、内容を聞くと「シークレットです(笑)。
皆さんが劇場に来てからのお楽しみ」