本シリーズは、キャストが初演から変わらないのも特徴のひとつ(森園億人役の大河元気は映像で出演)。白鳥美美子役は今作でもWキャストで乃木坂46井上小百合・樋口日奈が演じる。
原作をしっかりと再現しながらも、生で観る舞台の醍醐味であるライブ感も味わえる“學蘭歌劇”。原作の持つ独特の空気感は歌やダンスにもすみずみまで反映され、學蘭歌劇『帝一の國』でなければ体験できない濃厚な世界が繰り広げられている。
原作者の古屋兎丸からは「いつもにも増して、物語の完成度が高く、再現度も高く、原作者冥利に尽きるとはまさにこのことです。今回これで終わりかと思うと寂しい気持ちもあるのですが、これだけのものを創り上げた、演出の小林顕作さんはじめ、スタッフ・キャストの皆さんの熱量には、ただただ感服するばかりであります(一部抜粋)」とコメントも寄せられた。
舞台では2年かけて描かれた選挙への道のりだが、今作では冒頭に人形を使ってこれまでのストーリーを説明してくれる。本シリーズを初めて観劇する人にも安心だ。
「【最終章】學蘭歌劇『帝一の國』-血戦のラストダンス-」は、3 月27 日(日)まで東京・AiiA 2.5 Theater Tokyoで上演。“卒業式”が行われる大千秋楽は、全国の映画館でライブビューイングを上映する。
取材・文:中川實穗