共に身体能力の高いふたりだが、設定は「穴の中」。身体能力を発揮する場面は少なそうだが、敢えて選んだ。「身体のポテンシャルが高いふたりの“出したいエネルギー”をどうギュッとさせるか。それによって漏れてくるものがすごくあると思うので。(フラストレーションが溜まって)何回か喧嘩があるかもしれない(笑)。でも、“いい負荷”ってあると思うんです」。渡部も「穴の中で疑心暗鬼、そんな極限状態で自分の中から出て来るナニカをみつけて舞台上で表現してみたい」とコメントを寄せた。
8月7日で43年の歴史に一旦幕を閉じることになったPARCO劇場。
本作は「クライマックス・ステージ」の“シーズン2”の作品として上演される。“シーズン2”では、劇場の次なる時代を担うであろうクリエイター“ネクスト世代”の作品が中心。ノゾエにとってPARCO劇場は初登壇だが、話をもらったときは「数秒止まった記憶があります。でも正直嬉しかったです。演劇人ならやりたい場所ですから」。PARCO劇場には「確固たる演劇愛を感じる」と話しつつも「最後の枠に僕を引っ張り上げてくれるのは嬉しいですけど、褪せない開拓心に感服です」と笑った。
『ボクの穴、彼の穴。