久石譲
1960年代よりスティーヴ・ライヒらと並んでミニマル・ミュージックという潮流の中心にあり、次々と作品を発表。さらには映画音楽においても『コヤニスカッツィ』『めぐりあう時間たち』など多くの作品を手がけているのが、2017年に80歳を迎えるフィリップ・グラス。この6月、注目すべき公演『ギンズバーグへのオマージュ』のために来日するが、別の日には彼のピアノ曲をじっくりと聴くコンサートも開催される。全20曲の「エチュード」を3人のピアニストが演奏するという『ザ・コンプリート・エチュード』は、作曲者自身の演奏も聴けるという貴重な機会。そして、ピアニストのひとりに指名されたのが作曲家の久石譲だ。学生時代よりグラスの音楽に傾倒し、自らもミニマル・ミュージックの手法を駆使したオーケストラ曲などを多数書いている。
【チケット情報はこちら】
「敬愛するグラスさん直々のご依頼ですから、これほど光栄なことはありませんけれど、実はピアニストとして彼と同じステージに立つという現実を前に戦々恐々としています。グラスさんはミニマル・ミュージックについて『繰り返しを聴かせるのではなく、そこに生まれる音楽のズレこそが魅力だ』ということをおっしゃっていて大変に共感しましたし、実は僕もそうした手法で作品を書いています。