小澤亮太を客演に、劇団鹿殺しの代表作2作を同時上演
で丸尾作品は経験済みの小澤亮太。台本を読んでまず思ったのは、「耳に残る言葉が多いこと」だったと言う。「人生って挫折の繰り返しだと思うんです。僕もそうですが、勝っている奴よりも、負けている奴の方がずっと多い。それでもみんな、少しの光を目指して、何とか這い上がっていこうとする。だからこそ多くの人がこの作品に共感し、突き刺さる言葉も多いんじゃないのかなと思います」。
小澤は自らの役どころについても、「当てはまる部分が多い」と分析。その言葉を受けて、「小澤っぽい」と丸尾は笑う。
「僕は小澤のそういう人間味が溢れているところが大好きなんですよね。すごく優しいし、人間として豊かだし。今回そんな小澤の嘘のない言葉を、舞台上でうまく引き出すことが僕の仕事だと思います」。
この取材の前日までは、2週間のプレ稽古を実施。すでに手ごたえはばっちりだと言う。そしてそのプレ稽古を支えたのは、丸尾が「ミスター・ストイック!」と断言するオクイシュージ。小澤もオクイの存在には大いに刺激を受けたようで、「プレ稽古の段階で2作通せるとは思っていなかったので、まさに驚きのミスター・ストイック効果(笑)。すごく勉強になりましたし、みんなをいい方向にまとめてくださったと思います」