マームとジプシーが再編集と完全リニューアルで過去10作を一気に上演
全国ツアーでは長野県上田市のサントミューゼ 上田市交流文化芸術センターや福岡県北九州市の北九州芸術劇場、愛知県豊橋市の穂の国とよはし芸術劇場などを巡演。各劇場で必ず2作品以上を上演する。これについて藤田は「作家なら誰しもそうだと思いますけど、ひとつの作品で自分のことを全部言えたことなんてないわけで、とすると、地方のお客さんは僕のその時の一部に触れただけで終わってしまう。だから、マームの色んな側面を観られるように、複数の作品を持って、いろんな場所に行きたいと思いました」と語る。初登場となる上田では、岸田戯曲賞受賞作を含む『ΛΛΛ かえりの合図、まってた食卓、そこ、きっと――――――』と「あっこ」を上演。2013年の『モモノパノラマ』以来、およそ4年ぶりとなる北九州では、「ΛΛΛ」のほか、『クラゲノココロ モモノパノラマ ヒダリメノヒダ』を上演。そして豊橋では、埼玉と同様にすべてを一挙上演。3日間、たっぷりとマームとジプシーの世界に浸ることができる。
そのほか、北海道札幌市や兵庫県伊丹市でも上演予定。
取材・文:徳永京子