シルク「キュリオス」が開幕。想像を超える圧巻のショー
地上4メートルの高所で繰り広げられる人間ブランコや、宙吊りになった自転車で逆さになったり高速回転したり、超人的な演目に大歓声が沸き起こる。ステージ全体を覆うほど巨大なトランポリンを使った「アクロネット」は、天井ギリギリまで飛び上がるたびに拍手喝采。複数名が人間ピラミッドやアクロバットをおこなう「バンキン」は、鬼気迫る生演奏もあって、手に汗握るハラハラドキドキの大技が連なった。
驚異のパフォーマンスばかりが見所ではなく、斬新なアイデアが活かされた演目に思わず笑みがこぼれる。次々と登場する透明人間と透明猛獣による“見えない”パフォーマンスの数々や、イスをいくつも積み上げてバランスをとる「バランシング・オン・チェア」は、積み上げた先に予想外の世界が広がる。特に、指だけで表現する新しい演目「シアター・オブ・ハンズ」では、これまでとはまた違った世界観を見せてくれた。パフォーマンスはステージ中央に浮かぶ大きな気球に映し出され、生きているように踊る指に釘付けになる。幻想的なテルミンの音色で紡がれるストーリーは、最後にはほっこりと温かい気持ちにさせてくれた。
全体を通して音楽と深く融合した演目ばかりで、演奏者や歌い手からも目が離せない。