宝塚の“平成の宝”『エリザベート』、珠城りょう率いる月組で
死のエネルギーというものは時に世界を滅ぼすほどの力がある。珠城は“エネルギッシュな死”を演じてくれるのでは」と、新しいトート像に期待を寄せる。また、エリザベートを演じる愛希はこの公演での退団を発表しているが、彼女についても「本当にこの役が彼女の集大成になる。エリザベートという女性は、初代の花總まりさん(1996年・98年)が演じた“儚げ”な美貌の王妃という作り方と、大鳥れいさん(2002年)や、瀬奈じゅんさん(2005年)が演じた“力強い”女性像という作り方がある。愛希はその両方の接点を表現していくことができるんじゃないか」と話した。
珠城自身も「このお話を伺った時には驚きました。前回(小池が演出した)『All for One ~ダルタニアンと太陽王~』では“太陽と土の匂いがする”と言われる生命力溢れる青年を演じたので…」と、その配役が意外だったことを告白。ただ「自分にないものに挑戦させていただけるのは役者冥利につきる。
諸先輩方が繋いできたこの『エリザベート』という作品の息吹を感じつつ、今の月組にしかできない『エリザベート』をお届けしていけたら」と意欲を燃やす。愛希も「エリザベート役をさせて頂くことが本当に幸せですし、身が引き締まる思い。