「浅草に挑む!」鼓童が浅草と共につくる新しく特別な公演『粋』
浅草との交流は船橋自身の変化も生んだそうで「改めて(鼓童の拠点である)佐渡という背景がしっかり見えるグループになりたいと思いました。お客様が僕らの公演を観て“この演奏が生まれた土地に行ってみたいな”と思ってくだされば、よりいいなって。今までこういうことを考えることはあっても声に出したことはなかったのですが、浅草という土地や人に触れ、改めて自分たちのことを振り返ることができたのだと思います」
タイトル『粋』は浅草の人々をイメージしたもの。「僕たちの表現ってどちらかというと“野暮”に近いと思うんです。だけど、目の前のことにまっすぐ向かうことが“粋”に繋がっていくといいなと思うし、それが僕たちにできる“粋”かなとも思います。それを浅草の方に観ていただいて、そこからまた何か生まれて、次につながればいいなと思っています」
船橋が「4日間5公演という短い期間ですし、公演ごとに変化があってもいいんじゃないかな」と語る、ここだけのものになりそうな公演は6月27日(木)から30日(日)まで東京・台東区立浅草公会堂にて。取材・文:中川 實穗