濱田めぐみ「今、意味がある作品」『アリージャンス』開幕
キムラ家という日系アメリカ人の家族を軸にして描いた本作だが、同じ日系アメリカ人でも、さらに同じ家族でも、思考や心の中の“アメリカ”と“日本”が占める割合はそれぞれで違い、それが本作で描かれる出来事の重要なポイントのひとつになっている。本作は、その繊細な表現が日本という国でもすっと理解できるように丁寧につくられていたが、海宝は「今回、日本で新たに演出をし直して、ブロードウェイで上演されるものとは違う作品になっています。日本でやるからこそ、よりわかりやすく、日本のお客様が観て違和感がないカタチにつくり上げるという目標でここまでやってきました」と明かし、「日本人だけでつくるのはとても難しい作品でもありました。その中で試行錯誤して、みんなでいろんなことを考え、アイデアを出し、ここまできたので、それをお客様に精いっぱいお届けしたいです」と振り返った。
濱田と海宝が演じる姉弟の父親を演じる渡辺はミュージカル初挑戦。「いきなり、ミュージカル界を代表するおふたりの父親役ですから。DNAが変なことになっちゃいけないという気持ちで歌っています(笑)」と笑顔を見せつつ「史実に基づいた話である一方で、家族の絆もテーマも含まれています。