「さくらんぼの実る頃」、「愛のくらし」や「花はどこへ行った」も、花がテーマで、しかも生きることが厳しい時代の歌が多いんです。人が運命の岐路に立たされた時、救いを求めて花に自分を託してきたのかなと思うんですね。まさに今、“生きる”ことに皆が向き合う時代に、『花物語』というアルバムを出すのはとても意味のあることだと感じています」
アルバムには故・小林亜星への追悼の思いも込めた人気曲「酒は大関」も収録され、コンサートでもきっと歌われるはず。恒例の観客への振る舞い酒(*今年は「お土産」として提供)も併せて、優しさとくつろぎに包まれる「ほろ酔いコンサート」へ、ぜひ足を運んでほしい。
「大関のCMは1971年にスタートしたんですが(*次女の歌手・Yaeが歌う新CMが放映中)、月日が経ってますます大切になった歌です。「時には昔の話を」(映画『紅の豚』エンディングテーマ)は来年で映画上映から30年、「知床旅情」は60年、「琵琶湖周航の歌」は100年前に作られた歌ですけど、今歌ってかっこいいと思える歌を歌わせてもらってきたことは、すごくありがたいですね。時代を生き抜いて、大切な存在に成長した歌たちを、ぜひ聴いていただきたいと思います」