福士誠治「いい意味で裏切られた」 ミュージカル『INTO THE WOODS』に出演
と鮮明に記憶に残っている模様。「熊林さんにとって初のミュージカル演出。僕が思っているミュージカルをきっとぶち壊してくれるだろう。ついていけるか不安もあるが、ワクワクする未来がある」と期待を寄せる。
たくさんのおとぎ話が出てくることに絡めて、福士にとっての思い出深いおとぎ話を尋ねると、幼稚園の学芸会で披露した『不思議の国のアリス』を挙げた。「配役を決める時に、僕だけ先生から『あなたはトランプの兵士』と決められた。みんなやりたい役に手を挙げるのに。いまだに人生の謎ですね」。
子どもの頃に親しんだはずのおとぎ話も、大人になると物語がうろ覚えになることがある。福士も「余裕があれば『ジャックと豆の木』の原作とか、読み直してみたい」と話していた。
本作が2022年1発目の舞台となる。「2021年を振り返ると、どうしてもコロナの話が出てくる。悲観的になったり、へこんだり、気休めでもいいからポジティブなことをいうことが大切なんだと気づいたり、行動を起こした人の強さを感じたり。否応なしに修行させられた1年だった」と話す。そして、「この作品をたくさんの方が観にきてくれたら嬉しい。決して演劇は不要不急ではないぞと言いたいし、人間にはこれも必要な時間なんだと思っていただけたら」とも語った。
取材・文:五月女菜穂