くらし情報『梅棒が『風桶』を再演、稽古場でブラッシュアップに励む』

梅棒が『風桶』を再演、稽古場でブラッシュアップに励む

その前後を比べると、いずれもグッと魅力が高まるのだ。

曲が終わると、伊藤は必ず演出席から離れてステージにいるキャストの間に分け入る。歌詞がすべて頭に入っているのか、メロディを口ずさみながら実演して踊ってみせると周りには自然とキャストの輪ができた。特に印象的だったのは、男性が女性の体を高く掲げるリフトを控えたキャスト二人に投げかけた「お待たせいたしました級に“ねっとり”入っていきましょう」という伊藤のワードセンス。その演出後、二人の動きはより粒立って精度が上がっていた。

キャラクター紹介を兼ねるオープニングの稽古では、パフォーマンス前に「初めてお客さんの前に姿を現すわけだから、演じる役の人柄やキャラクターの関係性を伝えるつもりで自分を演出しながら踊ってみて」と伊藤からカンパニー全体に向けたアドバイスが送られた。すると、梅棒メンバーから「これ(劇中の重要アイテム)をオープニング段階から手にした方がよいか」と質問が。これを機に伊藤のもとには次々と提案が舞い込み、どんどんブラッシュアップされていく臨場感もうかがえた。
キャストには梅棒メンバーの梅澤裕介、鶴野輝一(Wキャスト)、遠山晶司、塩野拓矢、天野一輝、野田裕貴、多和田任益に加えて、渡辺みり愛、松浦司、まりゑ、松浦景子、YOU、正安寺悠造、長谷川敬タ、eat、Naoki、hirokoboogie、ひこひこ(Wキャスト)

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