日本を愛した巨匠「ミロ展 日本を夢みて」2月11日よりスタート
「日々撮影で疲れているときに、この絵を見てホッとする自分がいました。描かれているように、月のイメージのある絵で、それが心地よく入ってきたんです。ミロ自身が弱っているときに描かれたと聞いて、僕とミロがリンクした気がして、好きになりました」
始めて務めた音声ガイドについても、納得の出来の様子。実際、杉野氏の抑揚ある声で、わかりやすいナレーションとなっている。
本展の魅力は、一連の作品からミロの「日本愛」が垣間見られるところにある。浮世絵に通じる風景の表現から始まり、まるで書を連想させるカリグラフィックな文字と絵画との融合、さらに、ミロのアトリエに実際に飾られていた日本の民芸品や書物までがずらりと並ぶ。
展覧会の中盤には、ミロが2度来日したときの記録を数多そろえ、その前後で作品にどう影響を与えたかが一目でわかるようになっている。「これぞミロ」という作品も堪能できる一方で、その背景にある我が国が彼に及ぼした影響をうかがい知ることができる本展。
日本人であれば、まさに必見といえるだろう。「ミロ展 日本を夢みて」
会場:Bunkamuraザ・ミュージアム
会期:2月11日(金・祝)~4月17日(日)まで
取材・文/飯塚さき
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