昭和の戦争の実相に迫った『ミュージカル李香蘭』4月23日より開幕
舞台写真は浅利演出事務所これまでの公演より
“昭和”という時代と“戦争の悲劇”に真正面から向き合った『ミュージカル李香蘭』が、4月23日(土)から5月8日(日)まで自由劇場(東京・浜松町)で上演される。
“日中戦争”“満州国”を巡る史実を背景に、日本人でありながら、中国の歌姫として数奇な運命を辿った“李香蘭”こと山口淑子の半生を描いた本作は、1991年の初演以来、900回以上という日本のオリジナルミュージカルとしては圧倒的な公演回数を誇る人気作。1992年には日中国交回復20周年記念公演として中国4都市(北京 / 長春 / 瀋陽 / 大連)を巡演し、1997年にはシンガポール公演も行われるなど、国際的にも高い評価を得ている。
本作の見どころのひとつは、劇中に溢れている、人々の心に響くメロディーだ。ポップス界のヒットメーカーにして、ミュージカル作曲家としても評価の高い、故・三木たかしによるオリジナルナンバー20曲の他、「夜来香」「蘇州夜曲」など李香蘭のヒット曲、「月月火水木金金」「海ゆかば」といった昭和の時代を象徴する楽曲が全編を彩っている。
本作を企画・製作した演出家、故・浅利慶太は「悲劇が繰り返された“昭和”という時代を、決して風化させてはいけない」