大原櫻子が、12人の女性陪審員と対峙する殺人犯役に
『見世物になりたくない』という台詞もありますし。それこそ、今彼女が最も大切にしている価値観なのかなと思いました」
彼女を取り囲む12人の陪審員役には、物語のもうひとりの核となる吉田羊を始め、若手からベテランまで実力派がズラリ。「この顔ぶれを見た時、共演させていただける喜びもありましたが、恐ろしさも感じました。素晴らしい女優さん方が大勢いすぎて、正直もう逃げ出したい気分です(笑)。物語の軸になるサリー、先輩方に必死にしがみついて、稽古も頑張りたいと思います。」
本当にサリーは妊娠しているのか、それともしていないのか。そこが作品の発端ではあるが、ルーシー・カークウッドが描くのはもちろんそれだけではない。「サリーの言う『見世物になりたくない』とは、法廷の外に集まっている野次馬のこともあり、そこはサリーに同情出来るところでもあるんですよね。サリーよりもよっぽど、その野次馬の方が気持ち悪く見えるというか。
そこに女性差別的なものも感じますし、この作品に込められた大切なメッセージのひとつなのかなと思います」
東京公演は7月7日(木)から31日(日)まで東京・Bunkamuraシアターコクーンにて上演。